松海が丘の家
竣工:2020年9月
小さな家でおおらかに暮らす
床面積は1階14坪、2階14坪、延べ28坪の小さな家。
小さいと狭いは全く違います。
ネガティブなものではないからです。
むしろおおらかな暮らしにつながることかもしれません。
面積を小さくすることで「敷地」に余裕が生まれます.
また、「コスト」にも余裕が生まれます。
「敷地」にできたゆとりには“緑”を植えて、暮らしに潤いや季節感を生み、微気候を整え、そして街並みもキレイにすることができます。
「コスト」にできたゆとりは高い技術(手仕事)にまわして空間の“質”を上げ、居心地やのちの愛着のために使えます。
他にも、省資源、省エネだったり、家族の仲のいい距離感がつくれたり、掃除だって楽だし・・・・イイことが色々とあります。
障子戸をたてた1帖の踏込みが付いた16帖のコンパクトなLDKには、ちゃぶ台と食卓、ラウンジチェア、パソコンコーナーを。
そして隣接した小さな2つの庭にはデッキテラスと土間テラスを・・・・
その時の気持ちや状況に対応できるよう、小さな居場所をたくさん散りばめました。
小さな家でおおらかに暮らす
それが今の時代の美徳なのかもしれません。
廊下への明り取りのために階段室に窓を設けています。
ちいさな玄関・ホール・廊下の空間をよくするための工夫として、LDKへの出入口となる障子戸の組子を廊下に向けています。
2F廊下の一部を利用した室内干しスペース。
乾きにくい冬場の物干し場は寝室の一部に設けることで、コスト、スペース、効率を良くしています。
9.0帖(将来は4.5帖×2)の子供室。
間仕切りが家具やカーテンでも、壁を造るとしても工事がしやすいように下がり壁を設けています。
主寝室
北側斜線制限(高さ制限)をクリアするための屋根の形の検討と、雨漏り防止対策、コストを含めた施工性を考えた結果、寝室の天井に低くなる部分ができました。
そこで舟底天井に舟底天井にして「カタチ」を整えています。
受け身から生まれる「カタチ」もあります。
寝室にはテラスの下屋を利用した外物干しを
土間テラスとつながるダイニングとキッチン
プチ床の間の床柱と壁は、上部の棚板を支える役割も。
柱は杉の磨き丸太の素地、壁は飾り物や床柱を際立たせるため、グレーのペンキを塗って木目をつぶしています
敷地面積:143.18㎡(43.31坪)
延床面積:92.74㎡(28.00坪)
構造規模:木造2階建
用途地域:第一種低層住居専用地域
設計期間:2019年11月~2020年4月
工事期間:2020年4月~2020年9月
植栽工事:2020年10月
設計:jinroku
施工:cobo
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